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アクションの使いどころと重要性

私の釣り方は、カタクチイワシの行動を真似した釣り方!
私が行うルアーフィッシングでの釣り方は、水面を泳ぐ”カタクチイワシ”の行動を見て真似した釣り方となります。

このページでは、私がルアーで数多くのシーバスが釣れるようになった秘密について紹介しています。
その秘密とは、ゴハンとなる小魚の習性を理解し、ルアーに命を吹き込む動きを演出する事により、より多くのバイトを誘発させることに成功した内容です。

簡単に言うと、ルアーの泳ぎ方とアクションを駆使し、今まで警戒し釣れなかったシーバスに対し、『バイトしたい気持ちにさせる釣り方』についてまとめました。


本題に入る前に、
私が脱サラし漁師に転職した理由は、黒鯛釣りの魅力にドップリハマり、毎日黒鯛を狙っていたいと思ったからです。
しかし、収入的には黒鯛の価格よりシーバスの価格が良く、燃料代を得るにはシーバスを釣る必要がありました。

当初、シーバスはエビ餌を使用したエサ釣りで狙っていましたが、海水のニゴリが薄くなると釣れなくなる関係で、ルアーで狙う釣り方を極める必要がありました。

私の釣りの師匠である佐藤さんはボートを保有しており、昔はジグやミノーを使いシーバス狙っていました。
現在のストラクチャー狙いの基本は師匠の狙い方を基本にしたもので、ルアーでのシーバス狙いの釣り方は師匠から教わりました。
しかし、数が釣れるようになるまで大変苦労し、ルアーを追い掛けてくるがバイトしない魚ばかりでした。

「どうすれば水中で追い掛けてくる魚をヒットさせる事ができるか? どすれば数が釣れるようになるか?」
当時、ルアー関係の釣り雑誌はブラックバス関係ばかりでしたので、自分で考え試行錯誤するしか方法がかなったのです。

■どうすれば数が釣れるのか? 
シーバスを釣るための核心部分がわからないので一つずつ解決して行きました。

シーバス狙いで重要な事は、
①ヒット率の高いルアーを使用する事。
②リトリーブスピードを、釣れるルアーにマッチした良く泳ぐスピードにすること。
③リトリーブスピードはシーバスが警戒しないスピードにすること。
④ルアーにアクションを入れる事で、弱った小魚の動きを演出する事が重要。
⑤ルアーへのバイトチャンスを、自ら作り出しルアーに命を吹き込む。
⑥ルアーのキャスト⇒着水⇒回収までの一連動作中、最後のルアー回収までバイトする可能性があるのでアクションを続けること。
⑦ルアーが着水後、ラインをスグに巻き始めた方が良い成績が出た!


ルアーフィッシングでは、正しい答えが出るまでは多くの壁にぶつかり、その疑問を解くカギを見つけないと、半信半疑に釣り方が続いてしまいます。
私のとってのカギは、カタクチイワシがの泳ぎ方だったのです。


①の釣れるルアーを使用する件については、【マッチ・ザ・ベイト】の項目で説明しています。
問題なのは、②~⑦までです。
対処方法は下記の項目で説明してゆきます。


■本題に入る前に私が考えた基本的なアクションを紹介
オープンエリアでは、ルアーが着水した瞬間にバイトする事が多いので、弱った小魚をイメージし、細かいストップを3,4回入れ、その後、少し間隔を入れながらストップを入れて行きます。
船にルアーが近づいたら、ルアーへのバイトを誘発させるためにストップを多く入れ、最後は抜き上げのアクションを入れて回収する釣り方です。



ルアーへのバイトはリトリーブを止めた時に多くあり、リールを巻きはじめた瞬間にググっと重くなるケースが殆どです。
また、バイトの際フッキングしない場合は、その後に弱った魚をイメージさせるため、細かくストップを入れる事により連続バイトするケースが増えます。

下の項目では、なぜ私がこの様なアクションを行うようになったのかについて説明しています。
尚、あくまで私の考えた釣り方なので、皆さんが真似をする必要はありません。
アクションに重要性について参考になれば良いと考えております。


②③のリトリーブスピードについて
釣れるルアーに関する問題が解決した後にぶち当たる壁が、リトリーブスピードの問題です。
ルアーの世界には、ファーストリトリーブ・スローリトリーブと表現がありますが、シーバスはどんなスピードに興味を示し、どんなスピードに警戒するのでしょうか?
この件については、【見える魚との格闘】の項目で説明しておりますので参照してください。


④ルアーにアクションを入れる事で、弱った小魚の動きを演出する事が重要。
当時、試行錯誤でシーバスを狙っていた私が、「カタクチイワシの泳ぎを真似する」と言う”キー”を手に入れるまでの話をしましょう。
このキーを手に入れたことにより、今までの疑問が全てなくなり、シーバスが釣れない壁を壊す事ができました。

そして、ルアーに弱った小魚の動きをさせるアクションを取り入れたことが切っ掛けで、ルアーへのバイト数が倍増しました。
そう、バイトする数が2倍以上にアップしたのです。


見えるシーバスとの格闘では、ブラックバスの書籍で説明してあったアクションを色々と試しましたが、トゥイッチを入れるだけで警戒しルアーを追う事を止めてしまい、水中に沈むようにストラクチャーに戻ってゆくシーバス!
実験の結果、ストップ・アンド・ゴーのアクション以外、良い反応を見せる事はありませんでした。


事の発端は岸壁を流しでシーバスを狙っていた時、カタクチイワシを追いバイトするシーバスの行動をまじかで見る事ができた事で、そのカタクチイワシの動きを真似したらバイトを誘発できた事に始まります。

それまでカタクチイワシを追い、シーバスがバイトする捕食シーンは度々見てきましたが、船の真横で繰り返される行動に衝撃を覚える事と共に、シーバスがバイトする瞬間の一部始終を確認する事ができました。

今でもこの時の事は鮮明に覚えています。
岸壁のキワを狙いシーバスを狙っていると、船からルアーが届く距離でシーバスのハネが始まりました。
シーバスのサイズは60~65cm級、狙い方はラパラ・CD-9を使用し、アクションはストップ・アンド・ゴーです。

しかし、ルアーへのバイト率が非常に悪く、キャッチできたのは3匹ぐらいでした。
ルアーの種類を変えてもバイト率は良くならず、船の周辺でハネが出る展開が続きました。
海水のニゴリ具合は薄ニゴリなので、表層を泳ぐカタクチイワシの動きが良く見える状態でした。

ルアーをキャストしながら船のそばを泳ぎ去るカタクチイワシの行動を見ていると、少し変わった泳ぎ方をしている事に気づきました。



カタクチイワシは群れで行動をしている魚ですが、群れから離れてしまったヤツが一匹で泳いでおり、どうみても疲れている泳ぎ方でした。

その疲れている動きが上の状態で、尾ビレをフリフリしてスピードを出しますが、2~4m泳ぐと尾ビレを止め、惰性でスーッと50cmから1mほど進み、再び尾ビレをフリフリして泳ぎ出します。
上の泳ぎを繰り返すわけですが、繰り返している最中にシーバスのバイトが発生します。



カタクチイワシにバイトする瞬間は、その殆どが尾ビレを止め、スーと惰性に切り替えた瞬間です。
なので、惰性に切り替えて『10cm以内でバイト』がある状態です。
不思議と惰性が開始されてから10cm以上の距離が経過してからバイトする魚は非常に少なかったです。

ちなみに、この時のカタクチイワシの大きさは10cm前後でしたが、捕食しそこなうシーンが多く、ハネを見ているとシーバスが気の毒になるくらい捕食に失敗します。

この日も失敗が多く、捕食の成功率は50%程でした。
なんだか信じられないくらい低い確率ですよね!

面白い現象はこれからで、生き残ったカタクチイワシは水面をピョンピョンと跳ねながら2~4mの距離を逃げ、再び泳ぎだします。
その泳ぎ方はシーバスに襲われる前と同じで、尾ビレをフリフリしてスピードを出しますが、2~4m泳ぐと尾ビレを止め、惰性でスーッと50cmから1mほど進み、再び尾ビレをフリフリして泳ぎ出します。

捕食しそこなったシーバスの行動は不思議で、再び泳ぎだしたカタクチイワシをスグには襲わず、バイトチャンスを再び判断してから襲います。

我々の考えでは、スグにでも連続で襲い掛かると思いますが、少し間を空けるのが不思議でした。
私の想像ですが、一旦水中に潜り、カタクチイワシの死角から再び襲い掛かる準備をしているのではないのでしょうか?
ただ、「準備中に近くの仲間に獲物を横取りされたらどうするのだろう?」と考えてしまいます。

そんな感じでカタクチイワシを追うシーンが続き、2回目のバイトで捕食できる場合もあれば、3回目のバイトで捕食できる場合もあり、シーバスが可哀そうに感じました。

カタクチイワシに襲い掛かる瞬間は、もう一つのケースがあり、カタクチイワシが泳ぐ方向を変えた時に捕食行動を行います。



面白い事に、この捕食行動は図のように方向を変えた瞬間から60cm距離で行われる事が殆どでした。
私の想像ですが、シーバスは、カタクチイワシが方向を変えた瞬間に「逃げられる!」と感じるのではないでしょうか?


■私はこの行動を生かした、バイトを誘発させる釣り方を二通り考えました。
□一つは、抜き上げアクションのL字です。
ルアーの方向を90度変える事によりバイトチャンスを促します。
詳細は、【抜き上げアクション】の項目でご確認ください。

二つ目は、魚がルアーの後ろを追い掛けてくるが、見ているだけでバイトしない時に『方向転換の技』を試したところ上手く行きました。



この技が通用するケースは、ルアーの後ろ2m以内をシーバスが追っている時です。
ロッドの方向を変えた瞬間、ルアーの動きが一瞬ゆっくりになり、ルアーの向きが少し動いた瞬間にバイトします。
一回目の方向転換でバイトしなくても、少しリトリーブした後の二回目の方向転換でバイトする事もあります。

■まとめ
カタクチイワシの泳ぎ方とシーバスがバイトする瞬間を見て感じた事は、シーバスはカタクチイワシの行動を観察し、捕食しやすいタイミングでバイトの行動を取る事と、カタクチイワシが泳ぐ方向を急激に変えた時、バイトの行動を取ります。

「ようは、この捕食行動を利用した動きをルアーに与えれば良いはず!」
そこで、『ストップ・アンド・ゴーのアクションを細かく入れる』方法を取り入れてみる事にしました。


実験開始!
すると、周りでハネが出ているにもかかわらず極たまにしかバイトしなかったシーバスが、3回キャストすれば1回はバイトするようになりました。\(^o^)/

次の作戦は、ルアーを泳がす水深を変える事でした。
ラパラ・CD-9はシンキングタイプなので、リトリーブすると徐々に潜ります。
表層を泳ぐカタクチイワシは、水面から1~2cmの水深を泳いでいるので、その水深に合わせるためにロッドの先を上に向け、強制的に表層をリトリーブしました。

すると、CD-9の動きはカタクチイワシに大変良く似ており、その泳ぎにストップ・アンド・ゴーを細かく入れるアクションを追加する事により弱った小魚を演出しました。
このアクションが効果的で、ハネが出た付近やカタクチイワシが泳いでいる付近にキャストするとシーバスが反応しました。

しかし、5,6匹効率良くでキャッチしたらシーバスのハネが止まってしまい、カタクリイワシの姿まで消えてしまいました。
この経験からストップを細かく入れる方法を駆使し、ストラクチャー狙いの攻略に成功する事ができました。
その攻略方法は、次の項目で説明しています。


⑤ルアーへのバイトチャンスを、自ら作り出しルアーに命を吹き込む。
上の項目で説明した通り、弱った小魚の動きを真似する事により、プラスチックに命を吹き込むことができました。

シーバスを釣るためのキー(秘訣)を手に入れた私は、この技がストラクチャーに付いているシーバスにどのように影響するか試しました。
すると、ストップを入れる場所しだいで、魚をヒットさせる位置を特定させることができる事がわかり、自分はが天才だと思いました。
以下に説明する内容が、ストラクチャー狙いを攻略できた結果です。

■ストップ・アンド・ゴーを入れる場所で、ルアーにバイトさせるゾーンを指定できる!
ストラクチャー狙いの場合、下図の様に魚をヒットさせたくないゾーンが存在します。
その理由は、赤枠のゾーンで魚がヒットすると、ストラクチャーの方向へ魚が逃げ、ラインブレイクする危険性があるからです。



常識的に考えると、シーバスはリトリーブするルアーに対し、どの位置でバイトするかわかりません。
この状況を打開する方法が、ストップ・アンド・ゴーのアクションを利用する秘策です。
ストップを細かく入れる事により、自分が思い描いた位置で魚をバイト&ヒットさせることができます。

考え方としては、バイトさせたくない位置では『タダ巻き』、バイトさせたい位置に来たら『ストップを細かく入れて弱った小魚を演出』、それだけでバイトさせたい位置を指定できます。
不思議でしょ!
もちろん、タダ巻きの位置でバイト&ヒットしてしまう事もありますが、かなりの確率で成功します。

ストラクチャー攻略の秘訣は、シーバスが最もバイトしやすい位置で、『ルアーに確実にバイトさせることが重要』で、1,2回キャストする間にバイトさせないと、警戒心を抱いてしまい釣れなくなってしまいます。
また、シーバスはヤル気のある時以外はストラクチャーから4m離れた場所までルアーを追いませんので、4m以内でバイトさせるために、ストップを細かく入れ弱った魚を演出します。

ストラクチャーから4mを超えるとヒット率が減るので、その後のアクションは続けても良いし省いても良いです。
ただ、今までの経験で船の真下まで追い掛けてくる魚もいますので、私は最後まで気を抜かずに釣りを続けます。

■応用編、ヒットさせたくないゾーンが広い場合の対処方法
基本的な攻め方は上と一緒です。
違いは、ルアーを着水させる位置で、ストラクチャーの側に着水させることで即座にルアーの存在を知らせ、『タダ巻き』と『ストップ』を入れる事で、魚をヒットさせる位置を指定します。



ヒットさせたくないゾーンが広い場合は、キャストしたルアーを落とす位置をストラクチャーに近づけます。
図では1~2m先になっていまが、狙うストラクチャーが大きい場合は、ルアーの着水ポイントを角ギリギリでも大丈夫です。

そして、ヒットさせたくないゾーンではタダ巻きでリトリーブし、ストラクチャーの手前の角を出る手前からストップを細かく入れる事によりバイトを誘発させます。

イメージ的には、タダ巻きをすることでルアーを追わせ、バイトチャンスを伺う状態にします。
そして、ストップを細かく入れ、バイトチャンスを強制的に作ってやる事により、ストラクチャーの出口周辺でバイトさせることができます。



「ストップを細かく入れるとは、何センチ間隔にすれば良いの?」
・基本は、リール1回転でストップか、リール2回転でストップです。
・ストラクチャーの横で『細かくストップを入れる』場合は、1回転でストップ!
・ストラクチャーから1m離れたら、2回巻いてストップの動作を4m付近まで行う。
・ストラクチャーから4m離れたら、3、4回巻いてストップ!
そんな感じです。

リールのハンドル1回転で巻けるラインの量はリールによってバラバラですが、2500~4000番なら1m以内だと思います。
昔、ハンドル1回転よりも短い距離で止めるテストもしましたが、効果は感じられず、リールが巻きにくいだけなので、最短でストップする距離はハンドル1回転とお考え下さい。


ストップを入れる時間
時間を計ったことが無いので正確には言えませんが、基本は1秒以内です。
感覚的に、1秒間止めると長めに感じますので、0.6~0.8秒ではないかと思います。

但し、その日の活性で長めに止めた方がバイトする確率が上がる時があるので、状況によって長めに止める事もあります。
今までの経験から、釣行の8割が0.6~0.8秒で、2割が1秒だと思います。
ちなみに、オープンエリアでハネを狙う場合は、長めの1秒止める事が良い成績を残しています。


出口周辺で魚をヒットさせるメリット
ストラクチャーの出口周辺で魚をヒットさせることにより、即座に魚をストラクチャーから引き離す事がでます。

この事により、
・魚が付いているポイントを荒らさずに済む。
・ストラクチャーに付いている魚を警戒させず、住家から魚を引き離せるので連続ヒットが狙える。
・魚がストラクチャーに逃げ込み、ラインブレイクする可能性が低くなる。

参考:連続ヒットさせるコツ
シーバスは群れで生活していますので、ストラクチャーに付いている魚を警戒させなければ、3匹・5匹と連続キャッチさせることができます。

コツは、狙うストラクチャーから”そ~っと”魚を引き離す事で、近くにいる仲間が警戒せずに済みます。
引き離す際、エラアライで”バシャバシャ”やってしまうと警戒し、1匹キャッチしただけで終わってしまう事が多いです。

ただ、私がヒットした魚でヤリトリしても水面でエラアライをさせてしまう事は多々あります。
それは巻きアワセで魚の重みをロッドに乗せた途端に水面でエラアライをする魚が居るので、ストラクチャーから引き離すまでは、余り強引に引っ張らない方が良いです。

とは言え、ストラクチャーに魚が寄って行く時はラインブレイクする危険性があるので、強引に引っ張るしかありません。
要は、『そ~っと引き離す気持ち』を持ってヤリトリすれば良いとの事ですね!

■私の釣り方につて
基本的な私のスタイルは、毎回のキャストでストップ・アンド・ゴーを細かく入れる釣り方です。
狙うポイントがストラクチャーかオープンエリアかで、ストップの入れ方を変えています。



上図の様にオープンエリアでハネが出ている場所を狙う場合と、ストラクチャーのキワを狙う場合とでストップの入れ方が変わります。


オープンエリアでハネを狙う場合は、ルアーが着水したらスグに釣れる可能性があるので、着水と同時にストップを細かく入れ、その後は、ストップを入れるタイミングを広くしながら船の横まで探ります。

■リールを巻くイメージ
□例1:一般的な状況
1回巻いてストップ×3回 ⇒2回巻いてストップ×3回 ⇒3,4回巻いてストップを繰り返す ⇒ルアー回収

□例2:魚が船の近くまで追い掛けてくる場合
1回巻いてストップ×3回 ⇒2回巻いてストップ×3回 ⇒3,4回巻いてストップ繰り返し ⇒船が近づいたら2回巻いてストップ×3回前後 ⇒1回巻いてストップ×3回前後 ⇒抜き上げアクションを実行

□まとめ
船の側までルアーを追い掛けてくる時は、ルアーを回収する前にバイトさせたいのでストップを多めに入れるのが秘訣です。

特にナイトゲームでは船の真下まで追い掛けてくるので、毎回、最後の抜き上げアクションまで行います。
料理の火加減ではありませんが、「はじめチョロチョロ、なかパッパ、最後にチョロチョロで抜き上げアクション」との流れになります。

□リールを巻く回数について
上の文章では1回巻いて2回巻いてと記載してありますが、記載通りの回数を巻いても良いし、少し不規則にして、『1回巻き・2回巻き・1回巻き・1回巻き・2回巻き』など、その時の気分で不規則にする方法でも大丈夫です。
私の場合、オープンエリアで10回キャストしたら8回は不規則な間隔でストップを入れますので、1回巻きと2回巻きの組み合わせは適当で大丈夫です。


ストラクチャー狙いの場合は、ルアーをキャストする場所によりルアーを着水させる位置が変わってきますが、一般的には上図の様にストラクチャーの近くに着水させればOKです。

ルアーが着水したらスグに釣れる可能性があるので、着水と同時にストップを細かく入れ、その後は、ストップを入れるタイミングを広くしながら船の横まで探ります。
ストップを入れる場所をストラクチャー周辺だけにするか、船の真横までするかは、その日のシーバスの活性で変わってきます。

■その他、応用編
方向転換の技とストップの技の掛け合わせで、魚が水面に逃げる動きを演出してみました。
このアクションもバイト&ヒットさせることに成功ましたが、ロッドを左右に傾ける方向転換の技の方がバイト率が高いです。

ちなみに、
ロッドの竿先を上下にさせ、ジグザグでリトリーブする方法は雑誌や動画で宣伝しているようで、営業当初からお客様がこの様な釣り方をされるケースがあります。使用するルアーはバイブレーションやワームの時に行わる方が殆どですが、私が試したのはミノーですので下記に説明します。



この技が通用するのは、ルアーの後ろ2m以内をシーバスが追い掛けてくる条件と、岸壁のキワを狙う時に効果があります。

この技の行動は、ロッドを下向きから上向きに”サー”っと立て、再びロッドの竿先を水面に向けリトリーブを開始します。
魚がバイトするポイントは、二通りあり、
一つ目は、上向きにロッドを立てる最中に”コン”の感触が伝わりますので、リールを急いで巻いて合わせます。
二つ目は、上向きに立てたロッドを下向きに下げる時で、『ルアーが一瞬静止している』状態の時にバイトしますので、リールを巻いた瞬間に重みが乗ります。
まあ、ルアーを追い掛けてくるがバイトしないシーンがありましたら、気分転換にお試しあれ!


バイトでフッキングしなかった場合、再バイトを狙う秘訣!
「シーバス狙いでバイトがあった場合は巻きアワセ!」
シーバス狙いでのアワセは、リールを巻いてロッドに重みを乗せ、フッキングさせる方法が正しいアワセ方です。

この巻きアワセの際にフッキングしない事は多々あります。
船からの釣りに慣れていない方はフッキングしない段階で諦めてしまいますが、実際には、リトリーブを続けることにより連続バイトをさせる事ができます。

また、フッキングしてスグに外れた場合も効果がありますので、ルアーを船の側まで巻いてくるまで、絶対に諦めない事でアクションを続けましょう。
そう、再度バイトするチャンスを自ら捨てるのはモッタイナイですよ!



連続バイトを誘発させる方法は、上図の様にストップ・アンド・ゴーの技を使い『弱った小魚の動きを演出』することにより、約半数の魚は再びバイトしてきます。

ちなみに、一度バイトした魚はヤルキがあるので、警戒するまでバイト行動を繰り返します。
また、1回目のバイトでフッキングしなかった場合、その魚の後ろを泳いできた魚が2回目のバイトをしてくる場合もあります。


アクションの基本動作 バイトまたはフッキングしなかった場合
バイトまたはフッキング失敗 ⇒1回巻いてストップ×3回前後 ⇒バイトしてこなかったら2回巻いてストップか1回巻いてストップをランダムに繰り返す ⇒再バイトかノーバイトで終わる
★半数の以上の魚が再バイトしてきます。

今までの経験では、バイト&フッキング失敗した後、3~5回ストップを入れた後に再バイトする事が多いです。(半数以上の魚がこのケースです)
そして、2回目のバイトでフッキングしないケースが不思議と多く、その後ストップのアクションを入れ続け、3回目のバイトで確実のヒットさせる事に成功するケースが異常に多いです。

どのくらいの確率なのかは統計を取ったことがありませんが、2回目のバイトでヒットする魚は2割り、3回目のバイトでヒットする魚は5割り、4回目のバイトでヒットする魚は0.5割りぐらいだと思います。

ただ、ルアーをキャストする距離の関係で、3回失敗で4回目のバイトまで持ち込めるケースは少ないので、最後は船の横周辺で細かいストップでと抜き上げアクションでバイトさせる方法になります。
シーバスは船の近くまで追い掛けて来ないケースが多いので、4回目のバイトは少ないとお考え下さい。


アクションの基本動作 フッキングに成功したが、その後フックが外れてバレた場合
魚が上手くフッキングしたが、ヤリトリやエラアライ最中にフックが外れた場合、誰しも諦めてしまいますが、シーバス狙いの場合は諦める必要はありません。

運が良ければ、フックが外れてバレた魚より大きな魚が再バイトすてくる事がありますので、船の側まで諦めずにリトリーブを続けましょう。
今までの経験で、58cm級の魚が80アップに化けた事もあります。



上図はフックが外れた後に再バイトする図です。
見える魚との格闘でわかったことですが、ヤリトリの最中にフックが外れた場合、同じ魚が再バイトしてくるケースもあれば、ヒットした友達の魚が再バイトしてくるケースもあります。

今までの経験から、バイトの際に乗りそこなった魚の場合は『同じ魚が再バイトする』事が多いのですが、フッキングした後にバレた場合は、『別の魚が再バイトする』ケースが多いです。

以上の事から、ルアーによるシーバス狙いの際は、ヤリトリやエラアライでフックが外れても、ロッドの竿先を下を向けたままルアーをリトリーブ続け、再バイトを狙いましょう。

この釣りに慣れていないお客さまは、「アッ、バレた!」とロッドを立ててルアーを回収する方がいらっしゃいます。
この行動は誤りですので、「リトリーブを続けなさい!」と、ご自身の脳みそに経験として植え付けましょう。

ついでに一言、魚をバラシてしまった後は、ストップを細かく入れ、弱った魚を演出すると再バイト率がアップします。
バレの後、タダ巻きで対処しているから再バイト率が低いとお考え下さい。



ご注意
この連続バイトを狙う技は、『巻きアワセ』による合わせ方をしてフッキングしなかった場合の対処方法です。
バイトの際にロッドでアワセを入れてしまうと、魚が警戒し、その後のルアー追う確率が減りますのでご注意ください。

巻きアワセの利点は、フッキングの成功率が高い事と、魚が警戒しにくいので再バイトを狙えることです。


最後に
今まで当船に乗船されたお客様に口頭でストップ・アンド・ゴーの技を説明しましたが、真似をしてくれたのはルアーの釣りを始めたばかりの『たにちゃん』だけでした。
たにちゃんはソムリエさんの友達で、長年ルアーの釣りをしているソムリエさんより数多くの魚をヒットさせるので、ソムリエさんが、「おまえ、凄いな!」なんて褒めていました。

近年、ソムリエさんもストップを入れる釣り方をはじめ、2024年2月18日には大物連発でした。
まあ、たまたま魚が居ただけですけど・・・。アハハ・・・


皆さんはこのストップを細かく入れる釣り方を真似する必要はありません。
普段から行っているタダ巻きの釣り方で問題ありませんので、「こんな釣り方もあるのだ」と参考にして頂ければ幸いです。

ただ一つ真似してもらいたい項目があり、それは再バイトを誘発させるテクニックです。
バイトでフッキングしなかった時、釣る事を諦めてしまうお客様が多く、ヤル気のある魚を逃がしてしまいます。
この際、諦めずに再バイトを誘発するストップの技を使って頂けたら嬉しいです。
尚、ビックベイトを使った釣り方であれば、船の横までアクションを続けるので問題はありません。

最後に、私は今回紹介した弱った小魚の動きをルアーで再現し、プラスチックに命を吹き込む釣り方をし始めたことにより、ルアーへのバイト数が飛躍的に増えました。

初心者の頃はタダ巻き、その後、ストップ・アンド・ゴーのアクションを取り入れたことでバイト数が3~4割りアップ、最後が現在のストップを数多く入れる釣り方です。
この方法で、タダ巻きに比べ2倍以上バイト数が増えました。
興味にある方はお試しあれ!

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